レントゲン撮影

パノラマ撮影

パノラマレントゲンは平面的な画像しか得られないため、一方向からしか疾患や症状を見られません。確認したい部分の大きさなどはある程度知ることはできますが、全体を大きく把握するために撮影なので詳しい情報が必要な場合は更に種類の異なるレントゲンを撮る必要があります。

デンタル撮影

原因分かりより詳しい情報が欲しいときにポイントで撮影します。

CT撮影

レントゲンと歯科用CTも内部組織を写し出すことに変わりありませんが、パノラマレントゲンと得られる画像の次元が異なる点が決定的な違いです。従来のレントゲンは、「二次元」、歯科用CTは「三次元」で撮影できます。
一方の歯科用CTは、立体的な画像が得られるので、病巣の位置だけでなくレントゲンでは判断が難しかった骨の厚みや骨密度などにいたるまで、すべてが手に取るようにわかるのです。

CTと聞くと被ばく量を心配される方がおられます。医科で撮ったばかりだからなど心配もされるようです。しかし飛行機で海外に行くより被ばく量は少ないなど想像より身体への負担は少ないのです。

患者さんのメリット

歯科用CTは、以下のようにさまざまな点で患者さんの負担を軽減できます。
⦁ 被曝量が医科用CTより1/8~1/50程度と少ない
超解像度撮影から広範囲撮影まで選択でき医科CTより5倍の情報を得ることが出来る
⦁ 座ったまま撮影ができる
⦁ 撮影30秒ほどの短時間で済む
⦁ 大きい病院へ検査依頼せず精密検査をすることができる
⦁ 抜歯する際大きい神経の位置関係を把握でき危機を回避するリスクが高い
⦁ インプラントする際骨の厚みを測定できベストな位置にポジショニングできる
⦁ たくさん根がある歯の中でどの根が悪さをしているのか確定しやすい
⦁ イメージしやすく説明も理解しやすい


また、歯科用CTを導入していない歯科医院では、撮影を他の大きな医療機関に依頼しなければならず、複数の病院へ通うことは患者さんへの負担となっていました。

正確な診断情報が得られる

歯科用CTは、骨の形や欠損箇所の状態、神経の位置や向きなども把握できることから、以下のような治療で役立っています。
⦁ インプラント治療
⦁ 矯正治療
⦁ 歯周病治療
⦁ 歯周再生治療
⦁ 根管治療
⦁ 歯根破折の診断
⦁ 顎関節症治療
⦁ 抜歯
とくにインプラント治療や矯正治療などの精密な治療では、歯科用CTが非常に有用です。たとえば、インプラント治療では神経や血管の流れ方、歯に密接している顎周辺の骨密度や厚みなどをきちんと把握してから治療を行う必要があります。歯科用CTは骨の状態を詳細まで把握できるため、従来のレントゲンの結果では考えが及ばなかったような治療が可能になることや危険を回避できることもあります。
また、歯科用CTではこれまでであれば歯茎を切開してみなければわからなかったようなことまでわかります。手術前にさまざまなシミュレーションができることから、安全性と正確性が格段にアップしています。

また矯正でも骨の根の形などを考慮し抜歯しなければならないかもしれない症例も抜歯せずに済むこともあります。

CT撮影の保険適応

通常、歯科用CT検査は撮影費用と診断費用が患者さんの実費負担となるケースが多いです。自費治療での検査や患者さんが希望の場合は保険適応外となります。当医院では11000円です。
現在、歯科用CT検査で保険の適用が認められるのは、
以下の具体的なケースです。
⦁ 埋伏智歯等、下顎管との位置関係を確認するための撮影
⦁ 根の治療で複雑な形を確認するための撮影
⦁ 顎関節症等、顎関節形態を把握・確認・検査するための撮影
⦁ 腫瘍等、病巣の広がりの診断・検査するための撮影
これらの場合、3割負担の方で3510円・1割負担の方は1170円です。(2024年)
ただしこれは国の決める保険点数に左右されることがあり変動することがあります。
歯科用CTの保険適用についてはかかりつけの歯科医院で相談してみることをおすすめします。